米国向けの鉄鋼製ボルト輸出が急激な伸びを示している。1月は金額で前年同月比73・1%増の29億8000万円、数量で同71・1%増の3225㌧だった。数量・金額ともに9カ月連続の前年同月比プラスとなった。
鉄鋼製ナットも大きな伸びを示して、金額で同73・8%増の18億2200万円。数量で同81・1%増の1798㌧だった。ねじは金額で同21・1%増の4億9200万円、数量で同22・4%増の372㌧だった。
2023年の主要3品目の輸出金額を、2022年と比較して見ると、ボルトは340億700万円で22年(299億6400万円)から13・5%増加した。ナットは216億4800万円で21年(196億2500万円)から10・3%の増加。ねじは68億6400万円で21年(61億6600万円)から11・3%増加した。ボルト・ナットは昨年10月から2割から4割水準の前年比プラスが続き、今年1月には7割から8割の急激な伸びを示した。米国は今年11月に大統領選挙を控えており、その結果が輸出産業の今後の推移にも大きく左右するとの見方もあり注目される。
1月の中国向け鉄鋼製ボルト輸出は金額で同24・7%増の15億9800万円、数量で同25・0%増の1942㌧だった。
鉄鋼製ナットは金額で同47・1%増の8億7300万円、数量で同36・1%増の755㌧だった。ねじは金額で同15・2%減の3億5100万円、数量で同21・0%減の176㌧となり主要3品目で唯一前年比マイナスとなった。
2023年の主要3品目の輸出金額を、2022年と比較して見ると、ボルトは271億8800万円で22年(338億8600万円)から19・8%の減少。ナットは125億9900万円で22年(155億2000万円)から18・8%の減少。ねじは69億2000万円で21年(90億3100万円)から23・4%減少した。主要3品目ともに昨年は低調に推移。ボルト・ナットは12月以外全て前年比マイナス、ねじは年間通して前年比マイナスだった。主要仕向け先である自動車関連は、EVシフトによる現地日系カーメーカーの苦戦の影響にともない、ボルト・ナット輸出は低調な推移が続いたが、米国向け同様に1月に入り急激な伸びを示しており、回復基調となるのか今年の動向が注目される。