台湾の工具・ハードウェア国際見本市「TiTE2023」迫る、バイヤーの招聘計画がスタート

2023年8月30日

工具やファスナー関連製品の国際見本市「台湾国際ツール&ハードウェアEXPO(TiTE2023)」が、10月4日~6日にかけて台中国際展覧館で開催される。金属産業新聞社は日本における協力パートナーとして同展に協力する。主催者のニュースリリースは次の通り。

 

グローバルなチャンスを解き放つ:世界市場を取り込むTiTE

台湾国際ハードウェア&ツールEXPOは昨年台中において初開催され、ポストパンデミック時代の重要なマイルストーンとなった。同展は台湾初の産業用ハードウェア見本市として著名な業界団体が主導すると共に台湾政府の手厚い支援を受けて開催され、「工具の王国(Tool Kingdom)」をテーマに台湾中部のハードウェア産業クラスターを世界の業界関係者に印象付けるショーケースとなった。主催者は同展について「昨年の開催以来TiTEは絶大な知名度を獲得し、世界中のハードウェア関係者が待ち望む毎年恒例のイベントへと発展した」とコメントしている。

今年の同展は国際市場での存在感を強め、「開催を通じてグローバルなパートナーシップを促進する」という同展の意義を明確にする準備ができている。グローバルパートナーシップの促進にあたってはアメリカ、イギリス、日本、フランス、ドイツ、スペイン、トルコ、リトアニア、東欧、東南アジアそしてその他の国や地域の主要メディアや代理店、そして影響力のある業界展示会と協力協定を締結している。

 同展はTiTEの影響力を更に高めるため、世界各地で出展社を募る代理店を設けるという包括的なプロモーション計画を実施している。同展へ参観するバイヤーグループを招聘するためにグローバル、そして各国でのローカライズされた手法を採用することで主催者はドイツ、中国、その他の国の出展者から来場登録を集めることに成功。海外バイヤー約100名の参加を見込んでいる。「台湾のハードウェア産業の国際的な評判を高める」という確固としたコミットメントの下、同展は台湾が提供する絶大なチャンスとイノベーションを強調し、世界中の主要バイヤーの注目を集めることを目指している。

 

地元の業界団体との提携強化: 金属業界の年間交流プラットフォームを強化

2023年台湾国際ツール&ハードウェアEXPO(TiTE2023)は、行政院対外貿易局と国家発展基金が顧問を務め、台湾手工具工業同業公会(THTMA)が主催し、台湾ねじ工業協会、台湾機械工具・関連備品ビルダー協会(TMBA)などが共催する。また台湾プラスチック工業協会、台湾フルードパワー協会、台湾ファスナー貿易協会など16の業界団体がサポートパートナーとして名を連ねている。主催者は業界団体との連携について「この集団的な努力は台湾の同盟の証であり、国内市場と国際市場での完璧なバランスを取り、ハードウェア産業の成長を促進している」と成果を強調している。

昨年の同展では製品展示と並行して展示会の中心となる産業をメインテーマとした「TiTE Conf(台湾国際ハードウェア産業サミットフォーラム)」がデビューを飾った。同サミットでは金属産業におけるイノベーションと持続可能な発展、そして高付加価値なスマート市場におけるデジタル変革という2つの主要テーマに焦点を当てた。二酸化炭素削減戦略、効果的な利益管理、ネット・ゼロカーボンのトレンドに沿った国家投資戦略、進行中の産業デジタル化の軌跡といったトピックを探求するプラットフォームを提供した。

更に、伝統産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)にも焦点が当てられた。「台湾・米国スマートホーム産業フォーラム」はもう一つのハイライトで、スマートキッチンとバスルームソリューション、サプライチェーンにおけるスマートロックの海外市場拡大、水回りハードウェア産業へのスマートリビング・ソリューションの取り込みなどがサブテーマとして取り上げられた。

 今年、2023年には世界市場におけるハイエンド・ハードウェアツールの位置づけに関する戦略の分析やAIを統合した製造技術の探求、「3つの炭素問題(カーボンニュートラル、炭素排出量、カーボンフットプリントの検証)」の対応、利益管理に関する議論が計画されており、情報交換や交流の機会として業界関係者の参加が期待されている。

 

目覚ましい成長を遂げたTiTE:出展者数49%増、再来場率70%

 23年上半期には既に250を超える出展社がこの質の高い展示会に登録しており、工具・金物、工作機械部品、ねじ類や締結部品、工業用セキュリティ分野のメーカーから絶大な評価を得ている。前回の出展社のうち70%以上が今年も来場することを確約しており、また出展社数は前年比49%増と急増し、展示面積も同37・3%増と大幅に拡大し、今年は350社が出展する予定となっている。出展社の中には金物、工具分野の主要企業である「JACO(界升工業)」、「ALLPRO(皇盈)」、「PROXENE(伯鑫工具)」、「RE-DAI(銳泰精密工具)」や、板金加工グループの「BYSTRONIC」、バイメタルスクリューやスクリューアンカーで知られるファスナーメーカーの「SHEH KAI(世鎧精密)」、空圧工具メーカーの「KUANI」、園芸工具メーカーの「WISE CENTER」、そして台湾最大の工具ケース輸出メーカーである「MACHAN」、自動車のアフターマーケット修理工具メーカー「LIH YANN」などが台湾で開催されるこの国際ハードウェア博覧会に参加することを熱望しており、同業種の見本市としては台湾最大の専門展として記録を塗り替えようとしている。

 

比類のないワンストップバイヤーサービスで欧米市場に革命を起こす

従来の見本市と異なり、TiTEはワンストップのバイヤーサービスとバイヤー専用の補助制度を提供する点で際立っている。このサービスとシステムはバイヤーの具体的なニーズに応じて効率的に分類し、バイヤーに応じた宿泊施設や交通手段を手配している。バイヤーにはビザ申請を容易にするための招待状が送付され、イベントに必要なチェックイン手続きは全て事前に完了するためバイヤーの経済的負担は一切無い。統一されたプラットフォームはバイヤーのフライト予約をサポートし、宿泊手配の到着時間を迅速に確認することができる。更に、TiTEは在外公館や台湾対外貿易発展委員会と協力して国際バイヤー調達会議を開催する。調達目的で台湾を訪れるバイヤーグループを組織する世界的な機関の連携により、ターゲットとするバイヤーに的確にアプローチすることができる。このような公的なリソースとの戦略的連携により、台湾企業は競争の激しいグローバル環境において効果的にマーケティングのプレゼンスを拡大することができる。

 同展は以下の7つの展示エリアで構成されている。1)工具及び関連製品、2)自動車部品、修理工具、メンテナンス機器、3)ねじ類・締結部品、4)ガーデン・アウトドア・農業・DIY、5)金属検査機器、加工設備、産業用安全装置、6)建築・錠前、7)産業用ソフトウェア・DX。同展の詳細はLanza International Co. Ltd.まで。電話+886-2-7746-2868、メールtite@lanzaexpo.com

 

お知らせ

金属産業新聞社は同展の日本地域における協力パートナーです。同展は条件を満たすバイヤーに対して台湾現地での交通費や宿泊先の補助を行っています。詳細は弊社担当者(メールosaka@neji-bane.jp)までお問い合わせください。