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ものづくり補助金 早めの準備を

ものづくり補助金の公募開始は長らくの間、年明けの2月や3月から開始されてきたが、昨年は時期を早めて11月から開始している。設備投資を検討中であれば、夏の今から早めの準備・対策を開始して臨みたい。また、制度自体果たしていつまで続くのか予測出来ない。ある程度将来の生産見通しがつき設備投資計画が立てられる場合にはチャンスとみて、応募出来る内に早めに制度を利用した方が賢明だ。

なぜなら例年、補正予算によって組まれるため、その年の補助金が半年や一年も前から案内がなされることはなく、直前に案内が出されるものであり、また、次年度、次々年度ともなれば、制度自体が変わってくる可能性があるからである。

現時点でも、既にものづくり補助金制度はその創設当初に比べて変化してきた。まず、制度が開始して以降、例年夏のこの時期には二次公募が一次公募に匹敵する数千件の募集規模で掛けられてきたが、昨年より原則として年一回のみの公募となっている(※昨年は予算残により小規模の追加公募あり)。そのためか、それまでと比較し採択数は半数(今年は6157件、昨年は7900件、一昨年までは1万3千件超の件数)に減少した。

また、次々と設立される他の補助金によって国の助成制度は多様化しており、さらに、通称「ものづくり」補助金であるものの新規事業へのより幅広い支援を目的に「革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」としてサービス業も補助対象として制度を拡大したことにより、製造業におけるものづくり補助金の存在感は以前の過熱ぶりに比べると相対的に薄れてきたのがここのところの傾向だ。制度は変化するのである。

幸いながら、その採択率と補助金額の面では、現在も十分に応募する価値がある。採択件数と応募件数がどちらも同様に減少しているため、採択率をみると創設当初と変わらず30%以上(今年は39・6%、昨年は一次公募で32・19%)を維持しているためだ。また、制度に当てられる予算が減少しているものの、競争倍率が上昇していないため、一社あたりの補助金額もまた期待できる。

ただし、追加公募が実施された場合は注意と慎重さを要する。昨年、原則一次公募のみとして実施されたものの、予算残により急遽、追加で二次公募が実施されたのだが、採択件数がわずか200件程度であったため採択率8・36%という超難関になってしまったためだ。

このことからも、時期的に出来るだけその年度の最初の公募に応募出来るよう、早めに準備を万端とした上で臨んだ方が得策である。

2017/08/14 金属産業新聞