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MF−Tokyo2017で見た、ねじ協の意気込み

製造コスト増、人材獲得難、後継者不足、二極化…、ファスナー業界では重い課題が山積しているが、業界団体のある取り組みに明るい光を見た気がした。(一社)日本ねじ工業協会、頑張っています―。

本紙が特集を組んだ鍛圧技術が一堂に集まる見本市、MF−Tokyo2017(プレス・板金・フォーミング展)では、ファスナー業界からもフォーマーメーカーをはじめ金型、周辺機械の企業が多く出展した。2年に一度開催されるイベントということもあり、出展各社の多くが、2年間暖め続けてきた新技術をこぞって紹介していた。ネットシェイプの高度化、難加工材の加工、スムーズな金型交換システム、IoT化―など次の時代を予感させるような技術も散見した。

企業が各々のアピールをしていた一方で、会場では、鍛造技術のひとつであるファスナー業界全体を紹介して今後の可能性を示そうとしていたブースがあった。ねじ協のブースである。特別協賛団体として今回で2度目の出展。業界団体のブースというと会場の隅でひっそりとブースを構えて、パンフレットを配布する程度の“地味”なものが多いというのが印象だ。ねじ協のブースはそのイメージをガラッと変えるものだった。レイアウト装飾に拘った大型のブース、「この世はねじでできている!」のスローガン、来場者に気さくに声をかけるオレンジのポロシャツを着た多くのスタッフ―。この展示会に臨む同会の気合いがひしひしと伝わってきた。

「いつだって、どこだって、解決する“ねじ”」をテーマに内容も充実していた。展示ゾーンでは、用途別に使用される会員企業の製品を展示して紹介。展示するだけではなく、見終わった来場者にクイズの回答用紙を配布して正解した人に「この世はねじでできている!」の缶バッジをプレゼントした。クイズは製品の機能を質問する内容で、来場者にねじの理解をより深めてもらう試みだ。

イベントゾーンではワークショップも開催。前回に引き続き、会員幹部が「Dr.ラーセン」という博士に扮してトルクレンチを使った締付けを体験できる実験教室を開いた。このほか会員企業のオリジナル知育玩具である「ねじブロック」を使った組立体験は今回初の試み。そして前回と同じく自社製作のコマを持ち寄り競い合う「コマ大戦」も盛況に終わった。

出展内容は同会の事業である「未来開発・パブリシティ委員会」が企画。同委員会は業界の若手のリーダーを育成するための取り組みも計画している。ブースではスタッフとして会員企業の社長の姿も多くあり、業界全体で作り上げたと言っても良いブースは、鍛造業界という大きな括りの展示会の中でも十分胸を張れる内容だった。

2017/07/27 金属産業新聞