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展示会、「属している」より「売り込みたい」

「M―Tech=機械要素技術展(日本ものづくりワールド内・会期6月21〜23日・東京ビッグサイト)」が無事閉幕した。時評子も会場内を巡ってみたが、昨年から名古屋でも開催され東京・名古屋・大阪の3地域体制となったが、出展企業の所在地を見ると開催地が東京の場合は関東・東日本が担当地域というよりは全国区そして海外企業、名古屋では中部(東海・北陸)、大阪では西日本(関西以西)のローカルという感覚が定着しつつあるようだ。

今回は1〜6ホールまでだった東棟が昨年秋に7・8ホールが増築され、前回まで開催時の両会場使用から東棟のみとなり、ここ数回は西棟での開催だった「ねじ・ばねフェア」も東棟へ移った。

いつもと勝手が違う今回だが、初日が数年に一度クラスの大雨≠ナ東海道新幹線も一時運休し、2日は特に蒸し暑く両日とも出足が悪く、通常一番混み合う最終日がさらに混雑。やはり屋内展示会でも自然の影響は避けられない事を痛感した。

また、今までは1階が「コ」の字型・4階が「L」の字型で会場内を巡りづらい西棟では、多くの来場者が東棟から見て回って西棟にたどりつく頃には時間や体力が尽きている問題があり、「=」の字型で中央に通路で、南側に東1・2・3ホール、北側に東4・5・6ホールがあり広い東棟の「機械材料・加工技術フェア」等で出展するねじ・ばね企業が多く、今回それが解消されると思っていたが、ねじ・ばね企業全てが「ねじ・ばねフェア」に集約とはならなかった。

会場内の各展示ブースで出展の手応え等を聞いて回ると、「ねじ企業だが関連する別ジャンルの製品・技術をアピールしたいので『ねじ・ばねフェア』でなく別ジャンルのフェアに出展したが、ブース前を通るのは売り込みたい客層の来場者が多く正解だった」また、「西棟開催だった時期は『ねじ・ばねフェア』目当ての来場者は真っ先に来るので、自然と客層が絞られていた。東棟のみの開催となるとブースを見てもらえる来場者の数は多いが、関心を持っている層は少なく、説明の割に手応えが薄い」―と様々な意見があった。

さらに、都道府県・市区町村レベルで地方自治体としての地元企業が集約されたブースでは、補助金等の支援で経済的に出展しやすい利点もあるかもしれないが、来場者は「どの地域の企業を見たい」ではなく「このジャンルの製品・技術が見たい」である為、流して巡りつつ注意して見て回っていなければ、なかなか目にとまりづらいようだ。

今回の同展、自社が「どのジャンル(製品・技術や地域)に属している」よりも、「どのジャンルに売り込みたい」かの方が重要という点が、改めて認識できた。

2017/07/10 金属産業新聞